「シルクスクリーン」でのれんを染める魅力

お店の入り口などにかかっているのれんは、お店の特徴に
合わせた印刷がされている場合が多いです。

のれんに使われている染色方法は、主に孔版画の一種である
シルクスクリーンを利用しており、ナイロンやステンレスで織った
網戸の網目のようなメッシュを通して印刷をする方法です。

染色方法

インクが通過する穴とインクが通過しないところを作ることによって
版画の版を製版することで、綺麗にプリントを行うことが出来ます。

過去はシルクに対して利用されていた染色技法でしたが、
現在はポリエステルやナイロンなどの合成繊維が実用されるように
なったため、耐久性の低いシルクよりも合成繊維の布を利用している
特徴があります。

シルクスクリーンには2つの種類があり、柄の部分を切り抜いた彫型と
写真技術を応用した写真型です。

一品制作を行う際には手軽に型紙を自由に着ることが出来る彫型を
利用する場合が多く、型の組み合わせにより筆で描いた物とは違った
面白い仕上がりにすることが出来る技法となっています。

この印刷技術の特徴は、印刷物に対してインクを乗せて行く手法なので
布に限らず紙やその他の物にも簡単に印刷を行うことが可能ですし、
曲面に対して印刷を行うことも出来ます。

シルクスクリーンのメリット

現在はインクジェットが主流となっていますが、シルクスクリーンも
まだまだ大きなメリットがある印刷方法と言われています。

まず挙げられるのが、一度に大量生産を行うことが出来る点にあります。
この印刷技術はインクジェットとは異なり、色ごとの版を作ってから
印刷していく必要があります。

つまり一度版を作ってしまえば、後は大量に印刷された同様の品を
作ることが可能なのです。

このような特徴から、大手アパレルメーカーで現在でも使われる
定番の印刷方法となっています。
また、大量生産が可能になるということは、一枚あたりの単価を
大幅に抑えることが出来る点もメリットの一つです。

単価を抑える

カラフルなデザインとなると、それだけプリントに必要な版が多く
必要となりますが、プリントに使用するカラーが少なければ少ないほど
大量生産時の一枚あたりの金額を低コストで抑えることが
出来るようになるのです。

実際にプリントを行う際に、何枚から作成するとシルクスクリーンが
お得になるかというと、30枚ほどが目安と言われています。

色数やデザイン、印刷面によって違いがでてきますが、30枚以上注文を
する際には、インクジェットよりもシルクスクリーンの方が
価格を抑えることが出来るメリットがあります。

逆に、1枚など非常に少ない枚数でプリントを行う場合や
フルカラープリントを行いたい場合には、インクジェットの方が
向いています。

 

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